ある経済指標の結果が市場の予想通りであった場合、つまりそれは織り込み済みの情報ということになるので、為替レートは発表される前同様の動きを続けると予想されますが、実際はそうではありません。
経済指標が発表され、その結果は予想通りであったが、市場はそれに大きく反応し、今まで緩やかに上昇していた価格が急落し、逆に下降トレンドとなってしまう場合がよくあります。
その理由は、今までその通貨の価格を経済指標への期待感が下支えしており、その支えを失ったことによってチャートが下降し始めたからと捉えることができます。



未来に発表される経済指標が予想よりも良い結果であれば、当然レートは上昇します。
そのことに期待する投資家達がその通貨を買い支え、結果発表の後に利確しようと考えています。
発表された結果が予想通りのものであれば、この投資家たちの期待を裏切ったことになり、その時点でポジションが解消され、売り注文が多発します。



既にその通貨が上昇するような材料が出尽くしており、レートの上昇も緩やかでレンジ気味の動きを続けているような状況の中、市場の今後の方向感を示すような重要な経済指標の発表後ほど、このような傾向が見られます。
ただ単に経済指標の結果のみを見てトレードするのではなく、現在の為替レートを過去のチャートと見比べ全体から見てどの位置にあるのか(上昇トレンドの最中なのか、それともレンジ相場なのか)、今後これ以上市場が盛り上がるようなファンダメンタルズ的な要因はあるのかを見極め、現在の市場に対して今後発表される経済指標がどんな材料となりえるのかを理解しておく必要があります。







例として、先週金曜日に発表されたアメリカ・実質GDP(速報値)の結果とその後のドル円の値動きを比較してみましょう。

アメリカ・実質GDP(速報値) (実質GDP/個人消費/GDPデフレータ/PCEコアデフレータ)
予想2.0%/1.1%/2.2%/2.5%   結果2.3%/1.1%/2.0%/2.5%

経済指標発表後


このように限定的に小幅上昇して、その後上がりきれず時間経過と共に下降し始めるというパターンが多いです。